近年、故人の遺志や自然への回帰を願う気持ちから、選ぶ方が増えている海洋散骨。
青い海に還っていく故人の姿は、美しく、そしてある種の解放感をもたらす弔い方として注目されています。
一方で「法律に触れないのだろうか?」「何か特別な許可が必要なのでは?」といった疑問や不安の声も聞かれます。
今回は、法律の専門家ではありませんが、一般的に公開されている情報や判例などを基に、海洋散骨の日本の法律における位置づけを調査!
・海洋散骨は本当に違法な行為なのか?
・もしそうなら、どのような法律に触れる可能性があるのか?
・安心して故人を海に送るために、私たちが知っておくべきことは何なのか?
これらの疑問を解消するためのお助けとなれば幸いです!
📌結論から先に!海洋散骨は原則として「違法ではありません」
結論から申し上げますと、現時点(2025年5月)において、日本国内で一般的に行われている海洋散骨は、明確に「違法である」と定められた法律や判例は存在しませんでした 🌊⚖️
ここは海洋散骨を検討されている方にとっては、まず知っておくべき重要なポイントですよね。
「海に遺灰を撒く」という行為そのものを禁止する法律はないため、原則として、個人や業者が行う海洋散骨は法に触れるものではないと考えられています。
参照:https://kaiyousou.or.jp/guideline.html
しかし「違法ではない」からといって、どのような方法でも許されるわけではありませんよね。
海洋散骨を行う際には、社会的なマナーや、場合によっては関連する可能性のある法律、そして環境への配慮が非常に重要になります。
なぜ「海洋散骨は違法なのでは?」という疑問が生まれるのか?🤔
では、なぜ「海洋散骨は違法なのではないか?」という疑問が多くの人に生まれるのでしょうか?
考えられる要因を調べてみました。
墓地埋葬法(墓埋法)の存在と誤解
日本には、遺体や遺骨の埋葬に関する法律として「墓地、埋葬等に関する法律(墓埋法)」が存在します。
この法律は、墓地以外の場所への埋葬を原則として禁止しており、「許可を受けないで、墓地以外の区域に、墳墓を設け、又は焼骨を埋蔵し、若しくは死体を埋葬した者」に対して罰則を定めています。
この墓埋法の存在が、「遺骨を海に撒く行為も違法なのではないか?」という誤解を生む可能性があります。
しかし、海洋散骨は「埋蔵」や「埋葬」には該当しないと考えられています。
遺骨を土中に埋める行為とは異なり、海に撒く行為は、墓埋法の規制対象外と解釈されているのが一般的です。
参照:https://kaiyousou.or.jp/guideline.html
遺骨を自宅の庭とかに勝手に埋めてニュースになったり…、そういうのを見たことがあったので、実は違法なのかもとか誤解していました…!
条例や自治体による規制の可能性(現状は限定的)
国レベルでの明確な法律はないものの、一部の自治体や地域によっては、環境保護や景観維持などの観点から、海洋散骨に関する条例やガイドラインを設けている可能性があります。
例えば、特定の海域での散骨を禁止したり、散骨の方法について細かなルールを定めているケースも考えられます。
ただし、現時点では、全国的に広範な法的規制が存在するわけではありません。
もし特定の地域での散骨を検討している場合は、念のため、その地域の自治体や葬儀関連会社に確認することがおすすめです。
環境保護への懸念と誤解🚫
海洋散骨に対して、「環境汚染につながるのではないか?」という懸念の声も一部にあります。
特に、遺灰とともに不適切なもの(プラスチック製の花、分解されない素材など)を海に投棄する行為は、環境への負荷となる可能性があり、社会的な批判を招くケースも散見されました。
環境への配慮を欠いた行為が、「違法行為なのではないか?」という誤解を生むことも考えられますが、適切な方法で行われる海洋散骨は、一般的に環境への負荷は小さいとされています。
済んでからトラブルに繋がるのは避けたいので、利用する場合は事前に葬儀社がどんな配慮をしているのか調べてからがいいですね!
伝統的な埋葬観念との衝突
日本には、伝統的なお墓への埋葬という文化が根強く存在します。
海洋散骨という新しい供養の形が、この伝統的な観念と相容れないと感じる方もおり、「法律で禁止されるべきだ」という意見を持つ方もいるかもしれません。
しかし、これはあくまで個人的な価値観や宗教観に基づくものであり、直ちに法的根拠となるものではありません。
全部の遺骨を海洋散骨してしまうと、私だったらお墓参りする場所がないので寂しい気持ちになるかもしれませんね…。
悪質な業者の存在と不信感❌🌊😠
海洋散骨を行う業者の中には、ずさんな対応や不透明な料金体系でトラブルを引き起こすケースも報告されています。
このような悪質な業者の存在が、「海洋散骨全体が怪しい」「違法なことをしているのではないか?」という不信感につながる可能性も否定できません。
海洋散骨を検討する場合は、事前のリサーチや下準備が重要です。
不明点や不安なことは専門家への事前相談がおすすめです。
知っておくべき海洋散骨に関するルールとマナー🌊
海洋散骨が明確に法律で禁止されているわけではありませんが、故人を弔うという尊い行為であり、多くの人が利用する公共の場である海で行う以上、私たち一人ひとりが良識ある行動を心がける必要があります。
しかし法律で定められていないからといって、何でも許されるわけではありません。
社会的な規範や、周囲の方々の感情、そして未来の世代のために、海という大切な自然を守る意識を持つことが重要です。
今後も海洋散骨が社会一般に受け入れられ、故人を敬う弔いの選択肢の一つとして尊重されるためには、関係者全員がルールと作法を守り、自覚的な行動を心がけることが不可欠と言えるでしょう。
陸地から十分に離れた場所で行う
海岸近くや、海水浴場、漁場など、人々の生活や産業活動に影響を与える可能性のある場所での散骨は避けるべきです。
一般的には、陸地から一定の距離(数キロ以上)を離れた、水深のある海域で行うのがマナーとされています。
また、特定の場所への集中を避ける配慮も大切です。
自然に還る素材のみを使用する
遺灰とともに海に撒くものは、自然に還る素材を選びましょう。
生きた花の花びらは問題ありませんが、プラスチックでできた花や、分解されない包装材などは環境への配慮として避けるべきです。
お酒などを供える場合も、少量であれば問題ないとされているようでした。
故人の好きなもので、かつ自然に還るものを選びたいですね。
漁業権や養殖場など、既存の権利を侵害しない
漁業権が設定されている海域や、養殖場など、漁業者の生活基盤を侵害するような場所での散骨は配慮として避けましょう。
後々のトラブルを回避するためにも、事前にその海域の状況を確認することが重要です。
騒音や見え方に配慮しプライバシーを守る
散骨を行う際は、親しい身内のプライバシーに配慮し、騒ぎ立てたり、大勢で人目を引くような形で行うのは避けましょう。
海洋散骨には、遺族が赴き行うものと、遺骨を預け代理で散骨するものなどがありました。
何かしらの事情で船に乗れない人でも利用できるんですね。
ちなみにみやぎ生協プリエでは、複数の海洋散骨プランをご用意しています。
気になるプランやご不明点がございましたら、お気兼ねなくご相談くださいね。
まとめ
この記事では、「海洋散骨は違法なのか?」と疑問を抱える方向けに、海洋散骨の法的な側面と、行う際に注意すべきルールや作法について解説してきました。
現時点では、海洋散骨そのものを禁止する法律はありませんが、社会的な理解を得ながら、そして何よりも故人を敬う気持ちを持って行うことが大切です。
そのためには、親しい身内と十分に話し合い、自覚的な選択をすることが不可欠と言えるでしょう。
少しでも不安がある方は、事前に確認しておくと安心ですね。
みやぎ生協の葬祭「プリエ」では、葬儀のご相談や準備についてもサポートしております。
気になることがございましたら、お気軽にお問い合わせください。したら、お気軽にお問い合わせください。
この記事が、皆様の葬儀に関する疑問や不安を解消し、安心して故人を送るための一助となれば幸いです🌸
葬儀のことでお困りの際は、みやぎ生協プリエ案内センターにご相談くださいませ!
プリエでは、「税理士法人」、「行政書士法人」、「相続専門不動産」、「特定非営利活動法人」の4つの専門機関が連携。
相続に関する悩みに対応する「みらいえ相続グループ」と提携して組合員の皆さんのお悩み解決を手助けもしています。