大切な人との突然の別れ。
深い悲しみの中で、葬儀の準備を進めなければならない時、多くの方が直面するのが「どのような形式で故人を見送るか?」という選択です。
「昔ながらの一般葬(個人葬)がいいのか?」
「最近よく聞く家族葬って、具体的にどういうものなんだろう?」
インターネットや周囲の情報から、「個人葬」や「家族葬」という言葉を耳にするものの、その違いや、どちらが自分たちにとって最適な選択なのか、迷ってしまう方も少なくありません。
形式の違いだけでなく、費用、参列者への配慮、故人の意向など、考えるべきことが多すぎて混乱しますよね…。
というわけでこの記事では、そんなあなたの疑問や不安を解消するために、
- 「個人葬(一般葬)」と「家族葬」の明確な違い
- それぞれの形式が持つメリットとデメリット
- どのような状況や想いの時に、どちらの形式が適しているのか
を調査!具体例を交えながら解説していきます。
葬儀の基本:個人葬(一般葬)と家族葬の定義💡
まずは、それぞれの葬儀形式が具体的にどのようなものなのか、その定義と基本的な特徴を理解しておきましょう。
個人葬(一般葬)
個人葬(いっぱんそう)は、かつて最も一般的だった葬儀形式で、「一般葬」とも呼ばれます。
故人の親族、友人、知人、職場関係者など、生前故人と関わりのあったすべての方に参列していただくことを前提とした葬儀です。
個人葬の特徴
- 参列者の範囲
…非常に広いです。訃報は広く知らされ、多くの人が弔問に訪れます。
- 会場の規模
…参列者の数に対応できる、比較的大きな葬儀会館や斎場で行われることが多いです。
- 儀式の流れ
…通夜(お通夜)、告別式、火葬という一般的な流れを基本とします。焼香の順番や供花の手配など、伝統的な儀式が重視される傾向にあります。
- 費用
…参列者が多いため、会場費や返礼品、飲食費などがかさみ、他の形式に比べて高額になる傾向があります。
家族葬
家族葬(かぞくそう)は、近年急速に普及している葬儀形式です。
その名の通り、故人のご家族やご親族、ごく親しい友人など、限られた範囲の人々で執り行われる葬儀を指します。
家族葬の特徴
- 参列者の範囲
…非常に限定的です。一般の方々への訃報は、葬儀後に事後報告とすることが多いです。
- 会場の規模
…小規模な葬儀会館や自宅、または火葬場の併設式場などで行われることが多いです。
- 儀式の流れ
…通夜、告別式、火葬という一般的な流れを基本としますが、参列者が少ないため、儀式を簡略化したり、故人との時間を優先したりするなど、自由度が高いのが特徴です。
- 費用
…参列者への返礼品や飲食費が抑えられるため、一般葬に比べて費用を抑えられる傾向があります。
私の家の場合はもしそうなったら家族葬にしようね~って事前に決めてるんです
個人葬と家族葬、流れ・参列者の違いを比較!📊
比較項目 | 個人葬(一般葬) | 家族葬 |
参列者 | 親族、友人、知人、職場関係者など、故人と縁のあったすべての人 | ご家族、ご親族、ごく親しい友人など、限られた人 |
訃報の告知 | 広く知らせる (社内、地域、新聞広告など) | 限定的に知らせる (家族・親族のみ、事後報告が主) |
会場規模 | 比較的大きい葬儀会館、斎場 | 小規模な葬儀会館、自宅、火葬場併設式場など |
儀式の流れ | 通夜→告別式→火葬が基本。 儀式を重んじる | 通夜→告別式→火葬が基本。 儀式の自由度が高い |
遺族の対応 | 参列者への対応(挨拶、返礼品、香典返しなど)が多い | 参列者への対応負担が少ない。 故人と向き合う時間が取れる |
香典 | 辞退しないのが一般的。 香典返しが必要 | 辞退するケースが多い。 香典返しが不要な場合も |
それぞれの形式が持つメリット・デメリットを深掘り🔍
どちらの形式を選ぶかによって、遺族や故人、そして参列者にとってのメリット・デメリットが大きく異なります。
個人葬(一般葬)のメリット・デメリット
まずは個人葬のメリット・デメリットから調査してみました。
個人葬のメリット👍
故人の交友関係を広く尊重できる
- 生前、故人が大切にしてきた友人、知人、仕事仲間など、幅広い方々に最期のお別れの機会を提供できます。
多くの弔問客が訪れることで、故人の生前の活躍や人柄が改めて称えられ、遺族にとっても故人の偉大さを再認識する場となります。
社会的な区切りがつく
- 多くの人に葬儀に参列してもらうことで、故人が亡くなったことを社会的に認知してもらい、遺族も故人の死を公に受け入れる「区切り」をつけやすくなります。
香典で費用の一部を賄える
- 参列者からの香典によって、葬儀費用の一部を賄うことができます。
遺族の経済的負担が軽減される場合があります。
形式を重んじる親族の理解を得やすい
- 伝統的な葬儀の形であるため、年配の親族や、しきたりを重んじる親族からの理解や協力を得やすい傾向にあります。
個人葬のデメリット
遺族の負担が大きい
- 参列者が多いため、受付対応、香典返し、挨拶回り、通夜振る舞いなどの準備と対応に追われ、精神的・体力的な負担が大きくなります。
費用が高額になりがち
- 会場費、返礼品、飲食費などが参列者の数に比例して増加するため、費用が他の形式に比べて高額になる傾向があります。
準備に時間がかかる
- 参列者への連絡、手配など、葬儀会社との打ち合わせを含め、準備に多くの時間と労力を要します。
参列者への気遣いが必要
- 遠方からの参列者への交通手段や宿泊の手配、駐車場、控室の確保など、遺族は参列者へのきめ細やかな配慮が求められます。
参列いただく場合はやはり準備が大変そうなイメージはありますよね…
家族葬のメリット・デメリット
続いて家族葬のメリット・デメリットを調査してみました。
家族葬のメリット👍
遺族が故人とゆっくり向き合える
- 参列者が限られているため、対応に追われることが少なく、故人との最期の時間を大切に過ごすことができます。
自由度が高い
- 儀式の簡略化や、故人の趣味や人柄を反映した演出など、遺族の希望に沿ったオリジナリティのある葬儀を執り行いやすい傾向にあります。
参列者への精神的負担が少ない
- 会葬者への気遣いが少ないため、遺族は精神的な負担を軽減し、自身の悲しみに集中しやすくなります。
家族葬のデメリット
訃報を知らせないことへの理解が得にくい場合がある
- 故人と縁のあった人に「なぜ知らせてくれなかったのか」「お別れしたかった」と声をかけられる可能性があります。
弔問客への対応が必要になることも
- 葬儀後に訃報を知った方々が自宅へ弔問に訪れるケースがあり、その都度対応が必要になる場合があります。
結果的に、葬儀当日よりも後日の対応に追われることもあります。
「本当に身内だけ」の線引きが難しい
- どこまでを「家族」「親しい人」とするかの線引きが曖牲になりがちです。
明確な基準がないと、後で「なぜ私は呼んでもらえなかったのか」といったトラブルに発展する可能性もあります。
故人にも遺族にも優しい葬儀を選ぶポイント🔑
個人葬と家族葬、それぞれにメリット・デメリットがある中で、何を基準に選べば良いのかを調べてみました🤔
故人の生前の意向を尊重する🕊️
もし故人が生前に
「家族だけで静かに送ってほしい」
「多くの人に参列してほしい」
など、葬儀に関する希望を話していたのであれば、できる限りその意向を尊重しましょう。
エンディングノートなどに記載されている場合もあります。
遺族の状況と負担を考慮する💖
遺族の体力・精神的負担
慣れない葬儀の準備や参列者への対応は、深い悲しみの中で大きな負担となります。
遺族の体力や精神的な状態を最優先に考え、無理のない形式を選びましょう。
特に高齢の喪主や、葬儀に慣れていない方が多い場合は、家族葬の方が負担が少ない傾向にあります。
遺族の金銭的負担
葬儀費用は決して安いものではありません。無理のない予算で、故人を見送れる形式を選びましょう
費用を抑えたい場合は、家族葬が有力な選択肢となります。ただし香典は見込めません
親族の意向を十分に確認する🗣️
特に家族葬を選択する際は、故人の配偶者、直系の子どもたちだけでなく、兄弟姉妹、叔父・叔母など、親族の範囲で重要な方々には事前に意向を伝え、理解を得ることが非常に重要です。
後から「なぜ知らせてくれなかったのか」というトラブルに発展することを避けるためにも、丁寧な説明と話し合いしておきたいですね。
故人の交友関係・社会的立場を考慮する🤝
交友関係の広さ
故人が会社経営者であったり、地域で広く活躍されていた方であったりする場合、一般葬の方が故人の生前の交友関係を尊重し、多くの人に故人を見送ってもらう機会を提供できます。
弔問の機会
家族葬を選ぶ場合、参列できなかった方々が後日自宅に弔問に訪れる可能性を考慮し、事後報告の方法(挨拶状など)も準備しておくのがおすすめです。
まとめ:あなたと故人にとっての「最適解」を見つけるために🌟
個人葬(一般葬)と家族葬は、それぞれ異なる特徴とメリット・デメリットを持つ葬儀形式です。
どちらが「正しい」というものではなく、故人の想い、遺族の状況、親族の意向、そして予算といった様々な要素を総合的に考慮し、ご自身にとっての「最適解」を見つけることが何よりも大切です。
- 多くの人に故人との別れを告げてもらいたい、社会的な区切りをつけたい → 個人葬
- 故人とゆっくり、身内だけで静かに見送りたい、費用を抑えたい → 家族葬
この記事で解説した情報を参考に、ご家族で十分に話し合い、納得のいく葬儀の形を選択してくださいね。
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